スポーツ障害者の現場復帰と予防対策 : 国際武道体育におけるC.C.R 方式について

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  • Medical system for injured athletes in International Budo University : On the check, counselling and rehabilitation system

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抄録

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[はじめに] あらゆるスポーツの現場即ち、競技スポーツあるいはレクリエーションスポーツなど、スポーツ活動のすべての場において、最も悩んでいるのはスポーツ傷害者自身てある。スポーツに支障のある傷害を起こした場合、スポーツ活動を中止せざるをえなくなることが多い。スポーツ傷害者はり早く機能回復をして、スポーツ活動をできるだけ早く再開することを望んでいる。そのためにはスポーツ活動、競技活動(体育・教育系大学においては大学生活すべて)への復帰を前提とした機能回復訓練(アスレチックリハビリテーション)が行われることが必要となる。しかし実際には多くのスポーツ現場において、アスレチックリハビリテーションが十分に行われ得ないために、機能回復が十分でなく、現場への復帰が遅れてしまうのが現実である。また最悪の場合にはスポーツ活動への復帰不可能となるような例もある。このような問題は、現場のスポーツ傷害に対する管理システムの不備であり、特にアスレチックリハビリテーションや、スポーツ傷害に対する適切な指導を行う者がいないことが原因である。特に体育・教育系大学においては、日常の学校生活の多くがスポーツ活動の場であり、スポーツ傷害を起こす可能性が多大にある。そこでは当然、スポーツ傷害に対する十分なケアが行われなければならない。しかしこのような大学においても、スポーツ傷害の管理が不十分であるのが現状である。これはスポーツ傷害に対する適切なケアを直接行う者、またそれを教授する者がいないことが原因となっている。スポーツ傷害の管理を実際に行う場合には、傷害に対する医学的判断・医療行為・リハビリテーションといった、一貫したシステムが絶対的に必要である。しかし現在の体育・教育系大学では、学内での医療行為を行えないところがほとんどである。本学においても同様であるが、このような現状の中で、いかに早期機能回復、早期現場復帰を目的としたスポーツ傷害の管理システムを行うことができるか、また適切な体育指導者の役割とは何であるのかを、検討していかなければならない。その実際の一例として、本学にて成果をおさめているスポーツ傷害管理システムと、それに携わる者、特に体育指導者の役割について報告する。

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