改訂トランスジェンダー嫌悪尺度日本語版の作成とトランスジェンダー教育における当事者による授業の効果について : 女子大学に通う学生を対象として

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  • Should Transgender Education Be Provided by Transgenders?: Development of the Japanese Version of the Genderism and Transphobia Scale-Revised and a Randomized Trial at Women’s Universities

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本研究の目的は,トランスジェンダー非当事者へ向けてトランスジェンダー教育を行う際に,講師が当事者であるかどうかによって差別的態度の低減効果が違うかを検討することである。研究I としてトランスジェンダーへの差別的態度を測定する心理尺度であるGTS-R(Genderism and Transphobia Scale-Revised)の日本語版の作成,研究II としてトランスジェンダー当事者による非当事者への教育効果の検証を行った。研究I では,日本語版GTS-R について,英語版とほぼ同様の因子構造が得られた。研究II では,トランスジェンダーに関する教育動画を視聴する前と比較すると,視聴後の差別的態度が低くなったが,教育者の当事者性による効果はみられなかった。以上から,日本語版GTS-R について一定の信頼性・妥当性が確認され,LGBT への差別・偏見の低減のための授業は,教員の当事者性に関わらず,ためらわず実施されることが望ましいといえる。

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