大学生の外来語意識 : 外来語親密度や英語語彙サイズとの関係

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タイトル別名
  • ダイガクセイ ノ ガイライゴ イシキ : ガイライゴ シンミツド ヤ エイゴゴイサイズ ト ノ カンケイ
  • Learner Perceptions on Gairaigo : Relations between Word Familiarity and English Vocabulary Sizes

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抄録

本論文は大学生の外来語に対する意識を調査し、それが外来語に対する彼らの親密度や英語語彙サイズとどのように関係しているかを調べたものである。本学の1~3年生の88名について、国立国語研究所の報告(2004)をもとに質問項目を拡大し、計23項目について調査した。結果としては、外来語の見聞きの程度については80%が日本語の中に多く見られると感じており、学生自身も67%が外来語を使用していると回答した。今後外来語が増加することには70%が好ましく考えており、2004年の報告の平均と比べると、約2倍多く外来語が増えることに抵抗がないことが分かった。外来語の長所として「しゃれた感じを表す」が最も高く、次に「知的な感じを表す」が続き、外来語の短所としては「誤解や意味を取り違える」「相手によって話が通じなくなる」が挙げられた。長所と短所の平均点に有意差が見られ、学生は外来語に対して長所の方をより高く評価していた。外来語の弱点として「発音が異なる」点を強く意識していることが示された。日本語コーパス少納言から選出された低頻度の外来語37語に対する語彙親密度と意識調査との関係を見ると、「外来語の良い点」のみと有意な相関があった。また意識調査と学生の語彙サイズとの関係では、「外来語を使用する程度」「英語が好き」「英語が得意」と有意な相関が見られた。これらの結果をもとに、外来語を活用した語彙指導、語彙学習の教育的示唆をおこなう。

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