加江田渓谷(宮崎市)における宮崎県固有種キバナノホトトギス(Tricyrtis flava)の生活史および個体数の変動

書誌事項

タイトル別名
  • The Life History and Population Change of Tricyrtis flava, a Vulnerable Species Endemic to Miyazaki Prefecture, in Kaeda Ravine (Miyazaki City, Japan)
  • カコウデン ケイコク(ミヤザキシ)ニ オケル ミヤザキケン コユウシュ キバナノホトトギス(Tricyrtis flava)ノ セイカツシ オヨビ コタイスウ ノ ヘンドウ

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説明

宮崎市南部の加江田渓谷において,宮崎県固有種キバナノホトトギス(Tricyrtis flava Maxim.)の生活史を観察するとともに,2007~2010年の4年にわたり一部の区間で個体数を調査し,その変動から増減の要因を考察した。キバナノホトトギスはユリ科の夏緑性多年草で,2月頃出芽し,9月下旬から10月中旬に開花,12月までに果実が成熟し地上部は枯れる。個体数調査は,宮崎市鏡洲の加江田渓谷と呼ばれる区域の遊歩道沿い630mの区間で,個体の確認が容易にできる4月から11月の期間に行った。2007年は調査期間を通じて2200個体余りが確認されたが,2008年4月の2010個体から2009年11月656個体まで減少し続けた。2010年5月には1080個体とやや回復したが,11月には584個体に減少した。2008年は4月から7月の間に顕著な減少がみられ,2009年は年間を通じて減少した。また,2008年および2009年の春に出芽した個体数は,前年の秋より少なかった。減少の主な原因として,梅雨期や台風時の降雨による流失および工事車両による踏みつけが考えられた。

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