ベトナム難民2世の職業選択と社会統合 : 8人のインタビュー調査から

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タイトル別名
  • ベトナム ナンミン 2セイ ノ ショクギョウ センタク ト シャカイ トウゴウ : 8ニン ノ インタビュー チョウサ カラ
  • Career Choice and Social Integration of the Second Generation of Vietnamese Refugees

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抄録

本研究の目的は、日本社会で高校卒業以上の学歴を獲得したベトナム難民2世が、どのように職業を選択し、将来を展望しているのか明らかにすることを通して、ベトナム難民2世の社会統合の特徴を考察することである。そのため、高校卒業以上の学歴を持つベトナム難民2世8人を対象としてインタビュー調査を実施し、得られた語りを文化的再生産論の観点から分析した。分析の結果、教育達成と就職において、同胞および日本人との社会的関係が資源として動員されていること、ベトナム語能力を保持ないしは獲得している場合、職業選択の際に、それが資源として利用されていることが分かった。また、日本文化優位に序列化された不平等な構造が、自己認識に葛藤をもたらし、職業選択における自己選別や帰化といった形で行動を方向づけることを通して、再生産されている可能性が示唆された。一方で、既存の文化的構造に対して異議を唱え、日本人概念を揺り動かそうとする契機も見られた。

identifier:J-GLOBAL ID : 200901017551876975

identifier:16K02820

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