20世紀初頭の経済学の選択理論と限定合理性をめぐって

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  • Choice Theory in early 20th century Economics and Bounded Rationality
  • 20セイキ ショトウ ノ ケイザイガク ノ センタク リロン ト ゲンテイ ゴウリセイ オ メグッテ

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抄録

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本稿は、H. サイモンの限定合理性に基づいた選択行為のモデルの特徴を、20世紀初頭の経済学説における選択理論と比較検討する。合理的経済人に基づく新古典派モデルの問題点を完全知識と選好順序に関する無矛盾性の2つの仮定にみることができるが、これらの仮定の現実性を問う姿勢は20世紀初頭の経済学者にも共通している。このことを踏まえると、20世紀半ば以降における限定合理性に基づく行動経済学の成立は、従来は批判対象であった新古典派経済学から接続するものとして説明することができる。またこのことは、実証科学としての経済学がモラルサイエンスなどの外部の領域へ接続しうることの示唆を与えると考えられる。

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