プロフェッション化の比較史的研究とわが国(会計)プロフェッション史研究への視座

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タイトル別名
  • Japanese Professionalization of Public Accountants in the Comparative Historical Perspective : Implications from the German Studies
  • プロフェッションカ ノ ヒカクシテキ ケンキュウ ト ワガクニ(カイケイ)プロフェッションシ ケンキュウ エ ノ シザ

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抄録

本論文では,わが国の公認会計士職の生成と発展を比較史的観点から分析するための予備的作業として,プロフェッション化と呼ばれるプロフェッション形成をめぐる比較史的研究の動向についてレビューし,わが国の会計プロフェッションへの適用可能性を含め,わが国公認会計士の形成を比較史的視点で分析する場合のインプリケーションについて考察することを企図している。 そこで,本論文では,主に1980年代末から1990年代に展開されたドイツでのプロフェッション化研究をレビューし,それがプロフェッション史研究,さらに特定的に,会計プロフェッション史研究にどのような影響を与えたのかを考察する。続く2章で,1980年代から1990年代にかけてのドイツでのプロフェッション化研究をレビューし,どのような視点からこれらの研究が進められたのかを考察する。3章では,そうした研究から派生して展開された比較史的枠組みの試みについて跡付けを行う。また,加えて,自民族中心主義と批判されたアングロ・アメリカ的なプロフェッション化理論について,そうした評価にいかなる意味があったのかを明らかにする。4章では,こうして発展してきた比較史的視点が,会計におけるプロフェッション化に対する議論にどのような影響を及ぼしてきたのかを検討する。最後に結論的に,わが国(の公認会計士制度)におけるプロフェッション形成を捉えるにあたってのインプリケーションについて論じる。

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