Reinterpretation of the German Chancellors : Focusing on the Drafters of the Weimar Constitution

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抄録

この論文では、ワイマール時代の憲法史を概観し、憲法起草者が意図した首相の役割について再検討する。既存の研究がドイツ国大統領と議会の対抗関係に焦点を合わせてきたとすれば、首相の職位がその関係を理解するための鍵であることをこの研究は明らかにする。憲法の起草者たちにとって、大統領職は事前に想定されていたわけではない。議会に対する共通の懸念が、彼らに国家元首として大統領を選ばせ、大統領に幅広い権限を与えさせたのにすぎなかった。その代替措置として、彼らは、政治の基本的な政策を主導する専門知識を持つ首相に、政治的妥協と紛争を終わらせるための役割を見いだした。しかし、彼らの意図に反して、シュトレーゼマンは、ドイツ国大統領と議会の間で、実際的な專門家としてではなく、行動的な政治的主体としての自身の役割を実現したのだった。ワイマールの権力構造の主要な問題は首相の職位であると言えるのである。

収録刊行物

  • 現代社会文化研究

    現代社会文化研究 74 109-124, 2022-02

    新潟大学大学院現代社会文化研究科

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