手の左右判断課題における男女差の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Gender Differences in a Hand Laterality Task.
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説明
手の左右判断課題では,身体の外側方向に回転した刺激の方が,内側方向に回転した刺激よりも反応が遅くなることが知られている。これは手の左右判断を行う際に,心のなかで自分の手を回転させているため,生体力学的に無理な姿勢となる場合に運動イメージの操作が困難になるためと考えられている。また自分の手を刺激として用いた場合,他者の手を刺激としたときより,反応がはやくなることが報じられている(自己優越効果)。 このような効果には,男女差が見られるのだろうか。この疑問を検討するため,本研究では実験を行った。57名の右利きの参加者(女性31名)が実験に参加した。その結果は以下のとおりである。(1)男性の方が女性よりも反応がはやかった。(2)内側方向に回転された刺激よりも,外側方向に回転された刺激の方が反応が遅くなり,とくに手掌側の刺激で顕著であった。(3)この傾向は男性よりも,女性の方が強かった。(3)自己優越効果は認められなかった。以上の結果から,女性は,男性と比べると,運動イメージを用いる課題解決を行いやすいという可能性が推察された。
収録刊行物
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- 鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編
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鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 73 67-77, 2022-03
鹿児島大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050573243276226432
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- NII書誌ID
- AN00040283
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- ISSN
- 24359793
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- HANDLE
- 10232/00031832
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB