富士北麓におけるキシャヤスデ類の大発生

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タイトル別名
  • Outbreak of the train millipede on the northern slope of Mt.Fuji
  • フジ ホクロク ニ オケル キシャヤスデルイ ノ ダイハッセイ

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抄録

2003年10月24日に精進口登山道2合目の山小屋周辺で大発生しているヤスデ類を確認した。同定の結果キシャヤスデ類の一種であるオビババヤスデ(Parafontaria laminata laminata(ATTEMS))であることが判明した。このキシャヤスデという名は、列車の運行妨害する程大発生があったことに由来する。オビババヤスデの基準産地は富士山であるが、これまでに大発生の記録は少なく、大発生時の分布域や発生密度などはよくわかっていない。そこで、富士山麓におけるオビババヤスデの大発生分布域などを把握するために富士北麓の精進口登山道および富士林道のそれぞれ一定区間を踏査した。結果、オビババヤスデは富士北西麓の広範囲で発生し、その発生密度は、列車の運行妨害を生じさせた小海線沿線の大発生などに比べると低いが、山梨県柳沢峠で1973年の大発生時における発生密度と同規模程度であったと推定される。

収録刊行物

  • 富士山研究

    富士山研究 2 21-24, 2008-03

    富士山科学研究所

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