ドーパミン神経細胞に入力するグルタミン酸作動性神経終末部上 のコリン作動性ニコチン様受容体(nAChR)の機能的役割

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タイトル別名
  • Functional role of nicotinic Ach receptors( nAChRs) on presynaptic glutamatergic nerve endings projecting to dopamine neuron.
  • ドーパミン シンケイ サイボウ ニ ニュウリョク スル グルタミンサン サドウセイ シンケイ シュウマツブ ジョウ ノ コリン サドウセイ ニコチン ヨウ ジュヨウタイ(nAChR)ノ キノウテキ ヤクワリ

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抄録

1.ラット脳黒質ドーパミン(DA)ニューロンのシナプス・ブートン標本を用いてグルタミン酸(Glu)作動性神経終末部から自発的に放出されるGlu 惹起の興奮性シナプス後電流(sEPSC)を記録した。sEPSC の発生頻度,電流振幅および電流キネティクスを指標に,DAニューロンへのニコチンの直接,間接的作用を検討した。 2.ニコチンはDA ニューロンに入力するGlu 作動性神経終末部から放出されるGlu によって惹起されるsEPSC の発生頻度と電流振幅の増加やDA ニューロン細胞体に興奮性内向き電流を発生した。したがってACh 作動性ニコチン様受容体(nAChR)の分布は先行研究で明らかとなったDA 神経終末部のみならずGlu 作動性神経終末部とDA ニューロン細胞体上にも存在することが今回明らかとなった。 3.ニコチンはsEPSC の活性,不活性の電流キネティクスを変化させず,またシナプス内Glu受容体にも作用しなかった。よってニコチン存在下のsEPSC 電流振幅の増加はGlu 作動性神経終末からのGlu 放出量の増加に依存する。

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