「言葉による見方・考え方」を働かす国語科授業への一視点―随筆教材「言葉の力」(大岡信・中学2年)を例に―

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  • A Perspective on Japanese Language Classes that Make Use of "Language Perspectives and Ways of Thinking" -Example of the essay "The Power of Words" (Makoto Ooka, 2nd year of junior high school)-

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抄録

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新学習指導要領では「育成を目指す資質・能力の明確化」とともに各教科を学ぶ価値・意義が重視され、「教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方(見方・考え方)」を働かせる教育が「各教科を学ぶ本質的な意義の中核をなすもの」「教科等の学習と社会をつなぐ」「深い学びの鍵」と明記されている。また、国語科における「言葉による見方・考え方を働かせる」とは「生徒が学習の中で、対象と言葉、言葉と言葉の関係を、言葉の意味、働き、使い方等に着目して捉えたり問い直したりして、言葉への自覚を高めること」、「『言葉による見方・考え方』を働かせることが、国語科において育成を目指す資質・能力をよりよく身につけることにつながる」と記されている。しかし国語科授業の多くは「教科を学ぶ本質的な意義」「言葉による見方・考え方」の解釈の狭さが資質・能力育成の立場からの教材研究や評価観の偏りにつながり、結果的に「教科等の学習と社会をつなぐ」「深い学び」にはいたっていない実情がある。本稿は「言葉による見方・考え方」を働かせるとは学習者が「何をどうできるようになればいいのか」という資質・能力育成における指導と評価の一体化(学習成果の可視化)の課題に着目し、随筆教材「言葉の力」(大岡信)を例に、見方・考え方」をいかした深い学びへの視点等を提案するものである。

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