釣果情報共有を目的とした釣竿の振動データに基づく魚種判別手法

Description

日本は,周囲を海に囲まれた島国であることから,魚釣りを趣味とする人は多く,近年では,センサの小型化や機械学習技術の発展から,釣りのセンシングに関する様々な研究が行われている.釣りを行うにあたり,スポットでの過去の釣果や魚種に基づく時間帯や仕掛けや餌の選定など事前に情報収集を行い,綿密な計画を練るが,多くの防波堤釣りにおいて,良好な釣果が上がらないことが多々発生する.それらの一因として,雑誌などの釣り媒体の情報が最新でないことや SNS などの釣果情報が時間帯,地点,魚種などの情報が離散的に保存され,共有されていない事が挙げられる.本研究では,釣果情報共有を目的とし,釣竿に取り付けたセンサにより釣果,時間帯,場所の情報を,手間をかけずに,自動的に収集するシステムを提案する.提案システムを実現するため,本論文では,魚の釣り上げ時の振動データに基づく魚種判別手法を提案する.実験では,2019 年夏季に防波堤 3 カ所(大阪府,福井県,三重県)で釣り上げた,28 匹の魚の振動データに対して,周波数解析およびバンドパスフィルタとピーク検出による魚種判定を行った.その結果,ピーク点ごとの間隔に着目した特徴量を主成分分析で可視化することで,9 つの魚種のうち,尾数の多かった 5 つの種類について魚種のグループ分けを行うことができた.

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top