グローバルな株式ネットワークにおける中国による間接的な企業支配の可視化

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抄録

グローバル化に伴い国境を越えて複雑化する株式ネットワークにおいて、株主は子会社を通じて間接的に支配することができる。本研究ではそうした間接的支配を定量化することで、中国による世界経済に対する影響力を可視化する。支配される企業の売上ベースで計算した場合、中国政府は世界全体の1.4%程度を支配し、単一の株主としては世界最大の影響力を持っていることを明らかにした。また、産業セクター別に見た場合、中国はインフラ企業への支配力が高く、インフラ投資を謳う一帯一路構想を裏付ける結果である。加えて、国別に見ることで、先進国においても中国の影響力が拡大していることを示した。

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