高齢者の運動習慣形成のためのスクワット・チャレンジの構築

説明

フレイルとは,健常と要介護の中間的な状態のことを指す用語である.このフレイルを予防するための運動として,安全に下肢の筋力強化を行える“椅子スクワット” に着目する.本研究は,高齢者が自身のフレイル予防の一環として,定期的な運動習慣を得ることのできる仕組みの構築を目標とした. 椅子スクワットは簡単であるが,単調な動作の繰り返しであるため,飽きてしまうなどで継続が難しいことが問題である. この問題に対して,椅子スクワットをフレイル状態ではないが運動頻度の少ない高齢者が,楽しく定期的に運動できるように,自身の結果や全体の成果を見ながらが楽しく行える“スクワット・チャレンジ”(以後,スクチャレ)を構築した. そして,スクチャレを用いたユーザテストにより,先行研究から導き出した目的達成のための要件である要件1:さまざまな場所で手軽に行うことができる,要件2:目標や運動の成果・結果が視覚化されている,要件3:一人でも行え,他者の活動を感じることもできるの3要件について評価を行った.スクチャレは椅子スクワットを,フレイル状態ではないが運動頻度の少ない高齢者が,楽しく定期的に行うことができる仕組みとしての機能を有しているが,実際の運用によるさらなる評価が必要と考えられた.

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