遺伝的アルゴリズムを用いたDNAのスプライス部位の推定

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  • Evaluation of the Evolution of Building Block and the Role of Genetic Operators in GA

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われわれ人間をはじめとして、地球上のほとんどの生物はDNAを持っている。DNA遺伝子はm-RNA前駆体への転写とスプライシングによる成熟m-RNAの生成、およびm-RNAからタンパク質への翻訳の2階段で発現する。DNAの塩基配列は、タンパク質のアミノ酸の配列順序に対応している。遺伝子はイントロンによって分断されたエクソンとしてDNA中に存在する。イントロンはタンパク質に翻訳されないDNA領域で介在塩基配列と呼ばれ、エクソンが翻訳されるDNA領域で情報塩基配列と呼ばれる。m-RNA前駆体の配列から、イントロンを切り出す現象をスプライシングという。スプライシングは生物の進化や遺伝情報の発現にとって重要な意味を持つと考えられているが、その意義についてはまだ不明なことが多い。DNAの情報は4種類の塩基(A:アデニン、T:チミン、C:シトシン、G:グアニン)の配列によって決定される。スプライシングによって切り出されるイントロンの両端の配列には、ほとんどの場合先頭がGT、後尾がAGのGT-AG則が見い出されている。しかし、この規則は必要条件であって十分条件ではないから、すべてのGT-AG対によってイントロンが切り出されるわけではない。遺伝子の塩基配列において、GTあるいはAGを含む部分配列があれば、スプライシングが生じるかどうかを判別するのが本研究の目的である。本研究では、EMBLデータベースを対象として、遺伝的アルゴリズムを用いて、スプライス部位を推定する。まず遺伝子コーディングの方法及び各遺伝子の評価方法を検討する。それらに基づいて、遺伝的操作を設計する。GAで得られる結果からスプライス部位を推定する方法も検討する。

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