SCCSを用いた更新履歴登録の自動化

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抄録

本論文では、UNIX/SCCSをベースにソースコードの更新履歴を作業負荷をかけないで登録する方法について述べる。近年、UNIXを使用する分野が広がり、UNIXでのソフトウェア製品の開発も盛んに行われるようになってきた。そのため、汎用機と同様に複数要員での開発推進、品質の確保が必要となってきている。ソフトウェア開発では、プロジェクトの進捗、ソフトウェアの品質の実態を迅速かつ的確に把握する必要がある。そのための管理指標にソースコードの更新回数や更新量がなどが使用されている。たとえば、更新回数、更新量の標準値からの乖離により、作業の進捗や品質を疑うことができる。これらの管理指標は、日常的な作業履歴から、集計し求められる。しかし、作業履歴を収集する操作に負荷が掛かると継続的な管理指標の取得が困難となるので、自動的に収集できることが望ましい。UNIXではSCCSを用いると更新量、更新回数が取得できる。・更新量:削除行数、挿入行数・更新回数:版番号(SID)の数しかし、日常的に更新履歴を登録する操作が必要であり、作業負荷が少なくない。エディタなどでソースコードを修正するときは次の操作を行う。・修正前の操作(getコマンド)更新対象ファイルの取得(g.file)更新対象の版番号の取得(p.file)登録する版番号の取得(p.file)・修正後の操作(detaコマンド)差分登録本手法では、これらのSCCS操作をファイル更新、コンパイル操作の開発作業と関連させ、自動的に更新履歴を登録する。

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