ドライバの運転基準の把握に向けた車載センサデータ分析

抄録

自動運転車両と手動運転車両が混在する自動運転普及期では,これら 2 種類の運転基準の違いが問題になる.運転基準とは,車両のブレーキ操作や進入タイミングなどの運転時の判断の指標である.2 種類の車両の運転基準が異なることで,自動運転システムによる割り込みや低速走行などの現象が起こる.これにより,手動運転車両は,自動運転システムの運転に対応できずに誤操作による事故や渋滞が起こる可能性が考えられる.そこで本研究では,手動運転車両のドライバの運転基準を把握するために,アクセルやブレーキなどの運転操作の結果である車両挙動の特徴(以下,運転特性)を抽出する.著者らの先行研究では,SAX (Symbolic Aggregate Approximation) に基づいて運転特性を抽出した.その際,SAX によるデータ抽象度が低いほど,運転特性が有効に抽出できることが示唆された.本研究では,運転特性を抽出するための手法として,データ抽象度に着目し,SAX と非抽象化データによる車両挙動データ分析,比較を行った.本実験では,抽出した運転特性を用いて,ランダムフォレストと SVM によるドライバ分類の評価を行った.その結果,SAX による分析のドライバ分類の F 値が 0.925 と 0.74,非抽象化データによる分析のドライバ分類の F 値が 0.962 と 0.875と なり,SAX よりも非抽象化データによる分析の方が有効であることが示された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050574047121630336
  • NII論文ID
    170000185478
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00212837/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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