多様な選択行動を促すためのポジティブ・ネガティブ情報に着目した選択肢提示手法

抄録

近年,情報機器の普及によって人の意思決定が偏ることが問題になっている.本研究ではフレーミング効果や拡張形成理論という意思決定メカニズムを利用し,心理的なアプローチからユーザの選択行動の多様化することを提案する.本稿では,システムが選択肢を提示するという状況を想定し,ポジティブなフレーミングにより人の選択行動が多様化され,ネガティブなフレーミングにより選択行動が偏るという仮説のもと,選択行動を分析するための実験を行った.実験から,ネガティブフレーミングによって人の選択が有意に偏ることを確認した.また,その選択が偏る原因として,リスク回避的な選択が行われている可能性について示した.一方で,ポジティブフレーミングが人の選択を多様化するという証拠は示されなかった.しかし,それらについては積極的に仮説全体を否定する結果も得られなかったため,今後の実験で考慮すべき知見について述べる.

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  • CRID
    1050574047122848000
  • NII論文ID
    170000181519
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00202429/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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