<論文>1948年韓国国会の憲法制定における政府形態問題に関する研究 --大統領制と議院内閣制採択に関する論争を中心に--

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  • 高城, 建人
    京都大学大学院人間・環境学研究科共生文明学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • <Originals>The research on the Form of Government in the Constitution Establishment of the South Korean National Assembly in 1948 --centered on the controversy over the adoption of the presidential system and the parliamentary system--
  • 1948年韓国国会の憲法制定における政府形態問題に関する研究 : 大統領制と議院内閣制採択に関する論争を中心に
  • 1948ネン カンコク コッカイ ノ ケンポウ セイテイ ニ オケル セイフ ケイタイ モンダイ ニ カンスル ケンキュウ : ダイトウリョウセイ ト ギイン ナイカクセイ サイタク ニ カンスル ロンソウ オ チュウシン ニ

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抄録

本研究は, 1948年韓国の初代国会での憲法制定会議における政府形態の審議に関する研究である. 具体的には, 1948年6月末から7月初旬まで国会で行われた憲法制定会議においての政府形態に関する論争を経てどういう内容の憲法が制定され, 統治構造に関する内容に関してその後の韓国の歴代憲法との違いは何かと各条文の明暗を分けた要因は何かを明らかにすることを目的とする. 以上のような研究目的を踏まえ, 検証を行った結果, 1948年の憲法は, (1)あくまで審議機関であるその後の韓国の国務院と違って議決機関であったこと, (2)その後の憲法とは違い国民投票権の規定がなかったこと, (3)国会によって大統領が選出されていたこと, 以上3つの特徴がすべて備わっていたことにより, 大統領及び行政府が国会の統制に置かれることでその後の歴代憲法と比べて大統領の権限が最も脆弱であったことを明らかにした. また, 各条文の明暗を分けた要因として当時の議員たちの駆け引きが大きな役割を果たしたことをも明らかにした.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 30 169-185, 2021-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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