子ども・青少年行政におけるNPO・財団との「協働」と指定管理者制度 : 川崎市子ども夢パークを事例に

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タイトル別名
  • Collaboration within the Designated Administrator System between NPOs and Foundations Dealing with children and Youth Administration : A Case study of Kawasaki city Kodomo Yume Park
  • コドモ ・ セイショウネン ギョウセイ ニ オケル NPO ・ ザイダン ト ノ 「 キョウドウ 」 ト シテイ カンリシャ セイド : カワサキ イチコドモ ユメ パーク オ ジレイ ニ

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抄録

NPOと自治体出資の財団が共同で指定管理者となっている青少年教育施設である「川崎市子ども夢パーク」を事例に、子ども・青少年分野における行政・NPO・財団の関係、さらに「協働」概念と指定管理者制度の関係についての検討を行った。その結果、固有の専門性と経験を持つNPOと財団の共同指定管理にはメリットが見られたが、指定管理者の選定と評価に内在する権力構造が、行政と民間主体の関係性を非対等なものとしており、川崎市の掲げる「協働」の理念との緊張関係が見られた。こうした構造に起因して、経営体としての民間主体が限られた資源と不安定な見通しのもとでの自己努力を求められることが、利用者との継続的で安定的な「関わり合いの質」の確保という、子ども・青少年の居場所づくりに関わる事業に求められる特性の保障を困難にしていると考えられる。民間主体の長期的な存続と成長を視野に入れた、指定管理者制度とその運用の問い直しが求められる。

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