英語学習における疑似初級者が目標を達成するためにはどのようなサポートが必要か? ― ダニング・クルーガー効果を考慮して ―

Bibliographic Information

Other Title
  • Support Needed by False-beginners in English Learning to Reach Their Goals: Considering the Dunning-Kruger effect

Description

現代コミュニケーション学科で英語を専攻している学生のほとんどは、英語を仕事で使いたい、英語の試験でいい点を取りたい、という目標を持っている。にもかかわらず、指導者のアドバイスに従って、教室外で自律的に学習するのはごく少数の上級レベルの学生だけである。しかし、言うまでもなく初級レベルの学生こそ自律的な学習に向かう必要がある。そこで我々は、初級レベルの学生は自分のスキルを過大評価しているのではないか、つまりダニング・クルーガー効果により、ゴールまでの距離を把握できず、適切な行動がとれないのではないか、という仮説を立てた。本研究では、英語学習に対する学生の意識にダニング・クルーガー効果が存在するかどうかを、上級レベルと初級レベルの 2 人の被験者から質的・量的データを収集して検討した。量的データの統計分析では、仮説通り両被験者にダニング=クルーガー効果が存在することがわかった。また、質的データとして収集したアンケート回答から、上級者は自分のスキルを過小評価しているが、自分の学習に対する調整能力が高いこと、初級者は自分の英語スキルを過大評価しており、自分の学習に対する調整能力が低いことが示唆された。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top