医療従事者におけるバーンアウトとユーモアの関連性

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タイトル別名
  • イリョウ ジュウジシャ ニ オケル バーンアウト ト ユーモア ノ カンレンセイ
  • Burnout and Humor in Health Care Workers

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抄録

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本研究の目的は,生死と隣り合わせの職業である医療従事者のバーンアウトへの軽減に対して支援的ユーモアの影響を検討することである。方法として,関東圏内のX病院に勤務する職員215名を対象に,支援的ユーモア志向尺度(宮戸・上野,1996),ネガティブ事象の受容性尺度(宮戸・上野,1996),ネガティブ事象における持続性尺度(宮戸・上野,1996),享楽志向尺度(宮戸・上野,1996),日本版バーンアウト尺度(久保,2007)で構成される質問紙調査を実施した。その結果,支援的ユーモアはネガティブ事象の受容性,享楽志向に比較的強い正の関係があることが示された。また単回帰分析の結果,支援的ユーモアが個人的達成感を上げる可能性,支援的ユーモアが上がれば上がるほどバーンアウトが下がる傾向になることが示唆された。これらの結果から,医療従事者に対してのバーンアウト軽減対策として,支援的ユーモアをトレーニングするサイコエデュケーションプログラムが効果的であると考察した。さらには,このサイコエデュケーションプログラムによって,医療従事者の高い離職率の原因の1つである心理的葛藤に貢献できることも考察した。

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