サンショウ幼木への高畝マルチシートによる凍害発生抑制効果に関する研究

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タイトル別名
  • Study on inhibitory effect of the freezing injury of young Japanese pepper tree by high ridge and sheet mulching
  • サンショウ ヨウボク エ ノ コウウネ マルチシート ニ ヨル トウガイ ハッセイ ヨクセイ コウカ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

タカハラサンショウは、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷の高原川流域の標高600~900mの積雪地帯で栽培され、夏季冷涼な気候を活かした風味のよいサンショウとして、山椒粉や七味の原料として出荷されている。しかし、近年の気候変動の影響により、冬季の凍害が原因と考えられる幼木の枯死が急増している。このため本研究では、クリにおいて効果が確認されている高畝およびマルチシート被覆が山椒幼木の生育、収量および凍害発生に及ぼす影響について調査し、凍害発生の抑制効果について検討した。その結果、高さ約30cm×幅約1mの高畝を成形して苗木を定植し、畝全体に不透水性透湿シートを周年被覆することで、降雨の影響を受けることなく土壌水分率が常に一定で低く抑えられ生育が良好となった。また、凍害による部分的な被害や枯死樹の発生を低く抑える効果が認められ、高畝へのマルチシート被覆処理が凍害発生抑制対策として実用性が高いことが明らかとなった。

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