異なる温度でアルコール脱渋処理した柿果実を用いたシロップ漬けの品質特性

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タイトル別名
  • Quality characteristics of persimmon fruits in syrup treated with alcohol at different temperatures for removal of astringency
  • コトナル オンド デ アルコール ダツジュウ ショリ シタ カキ カジツ オ モチイタ シロップ ズケ ノ ヒンシツ トクセイ

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説明

渋柿のシロップ漬けで問題となる果肉の柔らかさや糖液の白濁の改善を目的として,異なる温度でアルコール脱渋した‘刀根早生’を用いてシロップ漬けを試作し,その品質特性を調査した。加工果実の製品歩留まりと破断荷重は,脱渋温度が高いほど数値は高くなった。糖液の濁度は,脱渋温度が高いほど低くなり,35℃区,40℃区は透明であった。可溶性タンニン含量は,原料果実,加工果実ともに脱渋温度との一定の傾向はなかった。ペクチンは,加工果実では脱渋温度による一定の傾向は見られなかったが,原料果実では脱渋温度が高いほど水溶性ペクチンが少なく,塩類可溶性ペクチンが多くなった。以上のことから,脱渋温度が高くなるほど果肉は硬化して,加工処理後の糖液の濁度は低下し,糖液の白濁には原料果実のペクチン質が関係していることが示唆された。

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