飼育下における植食性魚類ノトイスズミの摂餌日周性

書誌事項

タイトル別名
  • Diel feeding patterns in the herbivorous fish Kyphosus bigibbus held in aquaria

抄録

植食性魚類の摂餌活動はサンゴ礁のレジリエンスの維持や藻場の消失に大きな影響を及ぼしている。しかし,植食性魚類ノトイスズミの摂餌活動の日周性については未だ十分に明らかとなっていない。この解明の一助にするため,飼育下における本種の摂餌活動の日周性を調査した。本種が10個体入った3面の水槽に4時間ごとにウミウチワを与え,摂餌量を算出した。その結果,本種は午前中から夕方にかけて摂餌量が高くなる摂餌日周性を持つことが明らかとなかった。さらに,本種は薄明薄暮を含む夜間においてもかなりの量(日間摂餌量の45.6%)の海藻を食べることが明らかとなった。一般に植食性魚類は昼行性とされているが,本調査結果は野外においても夜間にも摂餌する可能性があることを示唆する。

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