簡易冷却施設を用いた黒毛和種供胚牛の暑熱ストレス軽減と採胚成績の向上

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タイトル別名
  • Reduction of heat stress and improvement of embryo collection results of Japanese Black cows donor using a simple cooling facility
  • カンイ レイキャク シセツ オ モチイタ クロゲワシュキョウハイギュウ ノ ショネツ ストレス ケイゲン ト サイハイセイセキ ノ コウジョウ

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抄録

暑熱期における採胚成績の向上を目的に、既存牛舎の牛房を改造した簡易冷却施設を作製し、スポットエアコンによる連続クーリングを行った場合の黒毛和種供胚牛への影響を調査した。簡易冷却施設の温度はいずれの期間も低く抑えられ、平均で約2.0℃の冷却効果が認められた。温湿度指数(THI)も温度同様いずれの期間も低く抑えられ、THI値が平均で4.3低下し冷却効果が認められた。正常胚数は暑熱期(7.8個)は通常期(6.3個)と同様な成績であり、さらなる暑熱対策により採胚成績の向上が期待されることが示唆された。暑熱期に簡易冷却施設で飼養した供試牛の2-チオバルビツール反応性物質(TBARS)濃度は通常期と同様な数字であったが若干低くなり、また血液性状もエネルギー代謝や肝機能で改善され、簡易冷却施設による効果が期待できる結果となった。以上の結果から、暑熱期において黒毛和種供胚牛に暑熱対策を行うことで、暑熱ストレス軽減が図られ、採胚成績の向上につながることが示唆された。

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