メトラクロール及びアトラジンの土壌残留性と農作物への吸収移行性の検討

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タイトル別名
  • Examination of pesticide residues, metolachlor and atrazine, in soil and crop for absorption mechanism by model test
  • メトラクロール オヨビ アトラジン ノ ドジョウ ザンリュウセイ ト ノウサクブツ エ ノ キュウシュウ イコウセイ ノ ケントウ

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抄録

食品収去検査において農薬の残留基準超過となったメトラクロール及び同時に検出されたアトラジンについて,当所敷地内にある薬草園の区画を用い,その土壌残留濃度,農作物への吸収移行性について調査し,残留要因を検討した。その結果,春季(2019年5月)に散布した両農薬は1~3週間で半減するのに対し,冬季(2018年12月)では14週間を要したことから,低温環境下ではより長期の残留性が確認された。また,栽培区画の土壌について深度毎に濃度を測定したところメトラクロール及びアトラジンが共に地表面に高濃度に残留していた。冬季に基準使用量の最大量を散布した両農薬が残留した濃度と同等の濃度となるように春季に両農薬を散布した区画に,パセリを定植し,葉部の農薬濃度を測定した結果,土壌から吸収がみられた。最大でメトラクロールは0.033ppm,アトラジンは1.1ppmとなり,その後減衰したが,残留基準を下回るまでそれぞれ6週,15週を要し,一定期間残留することが示された。

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