高温低酸素気流によるそば粉の加熱殺菌

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タイトル別名
  • Heat sterilization of buckwheat flour with low-oxygen gas at high temperature
  • コウオン テイサンソ キリュウ ニ ヨル ソバコ ノ カネツ サッキン

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抄録

粉体食品素材のうちそば粉を対象にして,その風味や特性を損なうことなく殺菌処理するために,低酸素気流を利用した粉体用連続式殺菌法を検討し,生日本そばの日持ち向上を図った。管体で構成される閉鎖型回路内に高温低酸素(窒素ガスおよび試料から蒸発した水蒸気)気流を循環させ,試料を加熱殺菌処理した。また,対照として開放系回路で高温空気流による加熱殺菌処理を行った。低酸素気流による加熱殺菌処理で粉体中の微生物数が十分に減少するとともに,高温空気流処理と比較して原料粉体の過度な乾燥や色・風味等の変化を低減した。加熱殺菌処理したそば粉を用いて生日本そばを製麺して5℃で10日間の貯蔵試験を行い,食品衛生法が定める微生物数を満足するとともに,未処理試料と比較して微生物数の増加抑制,すなわち日持ちの向上を確認した。また,一連の加熱殺菌処理が日本そばの色・風味(色特性,食品テクスチャー等)に負の影響を及ぼさないことを確認した。

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