サトウキビバガスおよび搾汁液抽出物中のフェノール化合物組成

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タイトル別名
  • Phenolic constituents of sugarcane bagasse and juice extracts
  • サトウキビバガス オヨビ サクジュウエキ チュウシュツブツ チュウ ノ フェノール カゴウブツ ソセイ

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抄録

サトウキビの製糖時に残る多量の糖蜜やバガスを活用した三種のサトウキビ抽出物(BE,BHE,SJE)について含有成分をLC-UV/MSと抗酸化活性を用いて解明することを目的とした。バガス抽出物(BE)から精製した化合物はスペクトル解析の結果,新規化合物の(4E)-3,5-bis(4-hydroxyphenyl)pent-4-enoic acidを同定した。この化合物を加えた七種のフェノール化合物を三種のサトウキビ抽出物に対しLC-MSで定量した結果,七成分を積算した含有量はBE,BHE,SJEでそれぞれ130.3,105.2および1.4mg/g,D.W.であった。またサトウキビ抽出物の抗酸化活性をH-ORACで評価したところ三種のサトウキビ抽出物とも9,000μmol TE/g,D.W.を超える高い活性が認められた。定量したフェノール化合物による抗酸化活性の寄与について求めたところBE,BHE,SJEそれぞれで23.9%,24.5%,0.3%と見積もられたことから,高いORAC値は七種のフェノール化合物以外にも多種の成分の存在とそれらの相乗効果によるものと推察された。

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