稲作技術普及に関する研究 : ウガンダにおけるJICAプロジェクトを事例に

書誌事項

タイトル別名
  • A study of rice technology diffusion in agriculture : A case study of JICA project in Republic of Uganda
  • イナサク ギジュツ フキュウ ニ カンスル ケンキュウ : ウガンダ ニ オケル JICA プロジェクト オ ジレイ ニ

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説明

本研究では,現在ウガンダ全域において実施されているJICAコメ振興プロジェクト(Promotion of Rice Development: PRiDe)について,農民へのインタビュー調査をもとに農民間技術普及についての評価研究を実施した。評価結果として,第一に,ポスターを使用した簡易研修では,技術に対する理解度が低く,技術普及率が低い。他方で,圃場研修では,ビジュアルインパクトと実践的な取り組みの効果があり,技術普及率が高い。第二に,圃場研修参加農民は,研修後に主体的かつ活発に他の農民へ情報共有を行なっているが,簡易研修参加農民は情報共有をほぼ行わない。第三に,農民間の技術普及において,オピニオンリーダー(圃場研修を受けた農民のうち,コミュニティ内で2割以上の農民から支持されている)から情報共有を受けた場合には高い技術普及効果が確認された。その他の農民から情報が共有された場合はその効果は低く,簡易研修と同等の効果となった。すなわちウガンダ水稲栽培に関する技術普及において,第一段階では,「圃場」による研修が重要であり,第二段階では「人(オピニオンリーダー)」が重要な要素である。

収録刊行物

  • 開発学研究

    開発学研究 31 (1), 1-9, 2020-07

    藤沢 : 日本国際地域開発学会

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