人工アユ2系統に対するFlavobacterium psychrophilumの病原性の違い

書誌事項

タイトル別名
  • Different virulence of Flavobacterium psychrophilum isolates in two stocks of ayu Plecoglossus altivelis

抄録

人工アユ2系統(累代系DSと海産交配系AS)に対するアユ由来F. psychrophilum株の病原性を腹腔内注射および浸漬感染で調べた。いずれの攻撃法でも,供試した18株のうち6株はASよりDSに対して病原性が高く,12株は逆にDSよりASに対して病原性が高かった。DSに対して病原性が高い株をDo病原型,ASに対して病原性が高い株をAm病原型と呼称する。各代表株PH-1034(Do病原型)およびPH-1037(Am病原型)のDSとASに対するLD50(腹腔内注射)は,それぞれ1.4 × 10 2と5.0 × 10 5および5.9 × 10 5と4.6 × 10 2 CFU/fishであった。病原性と体内での菌の動態との間には密接な関連性が認められたが,本菌の病原因子の一つと考えられる血清での増殖能においては両病原型間で差はなかった。また,供試した18株は既報のPCR-RFLP遺伝子型のいずれかに分類されたが,それらの遺伝子型と病原型には明瞭な関係は見られなかった。

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