英文読解時の視線情報に基づく学習すべき英単語の抽出手法
抄録
英語の習得には単語の学習が重要であり,単語の意味の理解から英文読解や英語でのコミュニケーションが可能になる.しかし,単語学習として一般的な市販の英単語帳を用いた学習方法では,さまざまな英単語が掲載されており,覚えていない英単語のみを集中的に覚えることができない.そのため,英文の読解中に自動で難しいと感じた英単語を抽出し,まとめて単語帳として表示できれば,英単語学習を効率化できると考えた.そこで,英文読解時の視線情報を利用することで,英文に表れる英単語をユーザにとって「知っている」,「見たことはあるが覚えていない」,「全く知らない」の3 段階で分類し,「見たことはあるが覚えていない」英単語のみをまとめる英単語帳作成システムを提案する. 本研究では,英文から「見たことはあるが覚えていない」英単語のみを抽出する機械学習モデルの作成を行った.さらに,作成された英単語帳と難易度順で英単語が並べられた従来の英単語帳を比較してどちらが暗記に効果的であるかを評価した.機械学習モデル作成の結果,最も高い値で 88% の推定精度が得られた.また,システムによって作成された英単語帳が従来の単語帳に比べて暗記に効果的である結果は得られなかったが,作成した英単語帳が英語スキルの低いユーザにとって有効である可能性が示唆された.
収録刊行物
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- マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム2022論文集
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マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム2022論文集 2022 1329-1337, 2022-07-06
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050574721420808832
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1001/00219652/
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB