心を動かすデザインの伝達系の初期的検討:「炎立つ」を例として

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アート作品やコンテンツは鑑賞者の心を動かすことを企図して制作される.その際のデザイン思考についてはこれまでに必ずしも明文化されていない,あるいは,明文化されても公開されることはほとんどない. 深層学習の進展によって,作風の学習や新たな作品が生成されるようになり,制作意図とは別の視点に立った「作品群」生成という視点でのデータサイエンスが先行しつつあるが,鑑賞者の心を動かそうとする演出にかかる作家の意図がどう具現化されるのか,それが鑑賞者側にどう受容されているのかの理解はこれからの研究課題である.本稿では,NHK大河ドラマのテーマとして作曲された『炎立つ』を対象として,制作者の制作意図のデータ化(可視化),また,音楽的に十分な素養を持った分析者を対象として,聞き込み(聴取の繰り返し)によって音楽的受容などのように変遷していくのかの内省に基づくデータ化に基づき, 心を動かすデザインの伝達系の初期的検討を試みる.

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