オンラインカンファレンスを行いながら多機関で支援した児童思春期症例の報告

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児童思春期精神科医療では高度の専門的知識と技術とが要求され、さらに症例ごとの個別性が高いことから、地域で精神科医療にあたる医師にとってはカンファレンスなどを通した指導を受けることが望ましい。一方で、専門医が慢性的に不足しており、直接の指導を受ける機会が少ないという現状がある。今回、自閉スペクトラム症を背景に性加害を起こした児童思春期の患者を治療するにあたり、北海道大学病院児童思春期精神医学研究部門の専門医とオンラインミーティングサービスを利用したカンファレンス(以下、オンラインカンファレンス)を行う機会を得た。症例は10歳代男児で、性加害を起こしたことを機にX年12月に市立室蘭総合病院精神科を初診した。再加害リスクが低いと判断し介入を始めたものの、3か月後に再加害を起こしたことからオンラインカンファレンスを行い、治療方針を再検討した。その後は再加害を起こすことなく良好な経過を辿った。オンラインカンファレンスは、専門医の不足する地域でも専門的医療を提供することを可能にする。

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