複数人を演じ分ける際の身体表現とユーモア創出の関係性の分析

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抄録

これまでに,落語の演じ分けにおける身体表現とユーモア創出の関係性は未解明だった.本研究の目的は,一人で複数人を演じ分ける際の身体表現の使い分けとユーモア創出の関係を明らかにすることである.DVD『古典落語名作選』に収録された演目を対象に,観客の笑いが想起する場面としない場面を計107箇所選出した.それらの場面における落語家の身体表現にラベル付けを行い,それぞれの生起回数を説明変数,笑いの有無を目的変数とするロジスティクス回帰分析を行った.分析の結果,演じ分けが起きている際の落語のユーモア発生には,頭の向き,胴体の向き,声の高さ,声の大きさなどの身体表現が関係していることが明らかになった.

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