建築家ウィトゲンシュタイン
書誌事項
- タイトル別名
-
- Wittgenstein als Architekt
抄録
application/pdf
ウィトゲンシュタインがウィーン中心部に建てた「ストンボロウ邸」は一切の装飾を排した簡素な建物である。アドルフ・ロースの建築思想の影響下でなされたこの建築は、科学的言語から曖昧さを排して形而上学を無効にする『論理哲学論考』の言語論に呼応する。ウィトゲンシュタインはこの主著執筆後に陥った精神の危機を、この建築を通じて脱して行き、後期の「言語ゲーム」の哲学に向かう。言語の意味は使用にあるとする後期思想の誕生に、存外、この建築作業が一役を買っていたのではないか。世紀転換期ウィーンの精神状況を背景に前期から後期への移行を考える。
収録刊行物
-
- 人文研紀要
-
人文研紀要 103 139-170, 2022-09-30
中央大学人文科学研究所
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050576037420128000
-
- ISSN
- 02873877
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB