磁性ワイル半金属Sr1-xMn1-ySb2におけるスピンダイナミクス

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タイトル別名
  • Spin dynamics of a magnetic Weyl semimetal Sr1-xMn1-ySb2

抄録

ディラック物質は量子現象と共にキャリアの役割を探索するのに良い系で、磁気ワイル半金属のSr$_{1-x}$Mn$_{1-y}$Sb$_{2}$はワイルフェルミオンとマグノンの関係を研究する良い舞台である。本研究では、Sr$_{1-x}$Mn$_{1-y}$Sb$_{2}$の単結晶の中性子非弾性散乱実験を行い、磁性Mn層の分散は約76meVまで広がり、層間の分散は6meVの狭いバンド幅を持つことを見出した。また、これらの実験結果はハイゼンベルグ・スピンハミルトニアンを用いた線形スピン波理論によって再現可能である。本研究では、ワイルフェルミオンとマグノンが共存しているにもかかわらず、Sr$_{1-x}$Mn$_{1-y}$Sb$_{2}$中のワイルフェルミオンが磁気ダイナミクスに影響を与えているという明確な証拠は得られなかった。これは、ワイルフェルミオンとマグノンがSb層とMn層に別々に存在し、この擬二次元性による層間結合の弱さに起因するもの考えられる。

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