韓国慶尚北道安東郡予備的調査報告-祖先祭祀と族譜を中心に-

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抄録

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本稿は、韓国慶尚北道安東郡臨河面川前洞(部落)における祖先祭祀と門中組織を中心とした予備調査報告である。筆者の研究課題は、日本と韓国の家族構造における志向原理の比較研究であるが、当面、韓国東北部における両班同族制村落を調査対象地として記述分析をすすめたい。 韓国における族制研究は、1964年に出版された『同族部落の生活構造研究』〔金宅圭:1964〕以来、従前の民俗資料的論文から、社会人類学的考察にもとついた論稿が数多く執筆された。李光圭『韓国家族の構造分析』〔同:1975〕崔在錫「韓国家族研究」金斗憲「朝鮮家族制度研究」〔同:1969〕等は、韓国民俗学にとって重要な位置づけを加えるに足る族制分析の大著である。

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