榎本武揚と甲申政変後の日清交渉

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  • エノモト ブヨウ ト コウシンセイヘン ゴ ノ ニッシン コウショウ

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壬午事変後,榎本武揚は駐清公使として北京に派遣された。甲申政変が勃発する前に,榎本は良好な日清関係を構築するために,常に清国に好意を示し,清国政府の要人と親密に交際した。日仏が連合して清国に対抗するという,日清関係に不利となる風説が世間に流されていたとはいえ,日清関係は平穏であったと考えられる。しかし,甲申政変によって,日清両国は対立した。榎本は,甲申政変の善後処理に対して強硬策をとり,清国政府に対する態度も従来と異なって傲慢になった。榎本が甲申政変後に強硬な行動に出た要因について,先行研究では触れられていない。また,日清間の朝鮮問題を解決するために開かれた天津会議において,榎本が交渉に奔走したことが分かる。

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  • 駿台史學

    駿台史學 157 1-21, 2016-03-26

    駿台史学会

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