飼育下におけるインド産汽水淡水フグLeiodon cutcutiaの産卵と発育

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タイトル別名
  • Spawning and development of ocellated pufferfish Leiodon cutcutia in captivity

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説明

飼育魚の繁殖技術向上は,自然における生物多様性保護の観点からますます重要性を増している。飼育下においてインド産汽水淡水フグLeiodon cutcutiaにヒト絨毛性性腺刺激ホルモンを投与することにより繁殖を試みた。産卵は処置2日後に初めて観察され,通年で計47回の産卵を観察した。本種の繁殖行動として,雄はまず,平坦な底面に縄張りを形成し,体を振動させ雌を誘引した。雌はその縄張り内に入って産卵を行った。雄は単独で孵化まで卵を保護した。卵は無色透明の沈性粘着卵で黄色の小油球を備え,卵径は1.42±0.07 mm(n = 6),6日で孵化に至った。孵化仔魚は2.38-3.12 mm NL(n = 9)で既に開口しており,孵化後13日(4.77 mm SL)で稚魚期に至った。本種は,適切な安定した管理環境下であれば周年の繁殖が,またホルモン投与を行うことにより小型若年魚の成熟も可能であることが示唆された。

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