クワシロカイガラムシ抵抗性の中生緑茶用新品種‘かなえまる’

書誌事項

タイトル別名
  • A new middle budding green tea cultivar ‘Kanaemaru’ with resistance to white peach scale (Pseudaulacaspis pentagona (Targioni-Tozetti))
  • クワシロカイガラムシ テイコウセイ ノ チュウセイ リョクチャヨウ シン ヒンシュ'カナエマル'

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抄録

‘かなえまる’は農研機構金谷茶業研究拠点において,1994年に金F183を種子親に金谷13号を花粉親として交配した実生群から選抜され,2020年2月13日に品種登録出願公表された。‘かなえまる’の概要は以下のとおりである。1.‘やぶきた’と比べると,一番茶萌芽期は1日遅く,摘採日は1日早い中生品種である。2.挿し木時の生育はやや不良であるが,圃場定植後の生育は良好である。樹姿はやや開張である。‘やぶきた’と比べると株張りは良く,新芽数が多い。3.収量は一,二番茶ともに‘やぶきた’より多く,荒茶品質は優れ,特に外観は優れた。被覆栽培においても同様の傾向が認められる。4.病害虫について‘やぶきた’と比べると,輪斑病の発生は少なく,もち病と炭疸病の発生はやや少ない。赤焼病に対しては抵抗性がない。クワシロカイガラムシの発生は極めて少ない。5.赤枯れ,青枯れのような寒害は,耐寒性の高い‘さやまかおり’と同等かやや強で,裂傷型凍害はやや強である。6.‘やぶきた’の栽培が可能な主要茶産地で栽培可能である。

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