滋賀県の養殖ニジマスで見られた新しい微胞子虫症および魚への伝播におけるスジエビの関与

書誌事項

タイトル別名
  • A new microsporidian disease of rainbow trout Oncorhynchus mykiss farmed in Shiga Prefecture, Japan, and possible involvement of common prawn Palaemon paucidens for transmission of the pathogen

抄録

滋賀県下の養鱒場でスジエビを与えたニジマスにおいて,皮下体側筋に赤斑を呈する微胞子虫症が発生した。胞子の顕微鏡観察と遺伝子解析の結果,原因体は武田微胞子虫Kabatana takedaiの近縁種であることが示された。本症の発生にはスジエビの関与が疑われたため,ニジマスとビワマスに対し,琵琶湖産スジエビを餌料とした投与実験を行った。その結果,活または冷蔵エビを投与した群で本症が再現され,感染魚の死亡もみられた。一方,冷凍エビの投与では感染はみられなかった。本研究により,マス類はスジエビを介して本微胞子虫に感染することが強く示唆された。

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