看護管理職員における災害時ピアサポート研修の効果検証

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  • Examining the Effectiveness of a disaster peer support training program for nursing management staffs

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抄録

看護職員は,災害看護時に被災者と支援者という二重の立場での疲労・ストレス・葛藤を抱えたり,看護師としての使命感・達成感などによってストレスを抱えたりしやすい(山田・今井・高瀬, 2019).特に看護管理職員は,患者や部下を護るという管理職としての立場によって強いストレスを感じており(山﨑,2011),被災時には管理職員に特化したケアが必要との指摘もある(井上, 2007; 谷, 2006).そこで本研究は,東日本大震災の被災地内外で看護管理職を対象とした研修を実施し,研修の効果を測定した.同研修は,大規模災害に備えた惨事ストレス他の意見,知識,認識の変化・持続,ピアサポートのためのコミュニケーションスキルの習得を目的としていた.研修に参加した255名に対して,事前,事後,2ヶ月後の3時点で質問紙調査を行った結果,研修後の参加者は惨事ストレス他の意見,知識,認識を肯定的に変化させ,その変化の一部は2か月後も維持していた.同時に,ピアサポートのためのコミュニケーションスキルは,研修後もそれぞれの職場で活かされていた.

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