認知症と睡眠障害 —高齢者と大学生の世代間交流による健康管理と地域活性化—

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  • Dementia and sleep disorders-Health management and regional revitalization through intergenerational exchange between the community-dwelling older adults and university students-

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抄録

type:総説

超高齢化社会を背景とし、認知症および軽度認知障害の高齢者は増加している。睡眠障害は、心血管病・うつ病・認知機能低下と密接に関係することが明らかにされており、睡眠障害の予防は現代社会において喫緊の課題である。著者らは、認知行動療法による睡眠障害の改善による認知機能の向上や、中途覚醒・睡眠の断片化、睡眠呼吸障害による酸素飽和度の低下と高血圧が認知機能の低下に影響する有意な要因であること、短い睡眠時間のみならず長い睡眠時間や睡眠・覚醒リズムも認知機能の低下に関係することを報告した。地域における軽度認知障害の早期発見と認知機能低下のリスク管理・生活指導・予防対策が益々重要になっている。中部大学近隣の高蔵寺ニュータウンの高齢化率は2022 年に36.4%となり、高齢化が進行している地域である。中部大学は、文部科学省が推進する「地(知)の拠点整備事業」で、地元・春日井市と連携し、さまざまな構想の下、大学の持つ人材や技術、知の資産を活用して地域再生・地域活性化に積極的に取り組んでいる。本稿では、認知症に高い頻度で認められる睡眠障害と著者らが実施している高齢者と大学生の世代間交流による健康管理・地域活性化による豊かな長寿社会を目的とした活動について紹介する。

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