手書きの心理運動モデルと内部モデル障害仮説を用いた発達性協調運動症の書字困難に関する検討

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タイトル別名
  • Understanding writing difficulties in developmental coordination disorder based on a psychomotor model for handwriting and internal modeling deficit hypothesis.
  • テガキキ ノ シンリ ウンドウ モデル ト ナイブ モデル ショウガイ カセツ オ モチイタ ハッタツセイ キョウチョウ ウンドウショウ ノ ショジ コンナン ニ カンスル ケントウ

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抄録

微細協調運動に苦手さを示す発達性協調運動症(DCD)では,特に書字困難を示すことが多い。書字困難は,文字の記憶や想起といった認知段階から運筆といった運動出力段階まで,幅広い段階で影響を受ける。DCDの書字動作の負担を軽減するための介入報告は少ない。本研究では,手書きの心理運動モデルに従いDCDの書字困難を概念整理し,さらに運動制御の内部モデル障害仮説(Internalmodeling deficit,IMD)に基づく運筆の問題と支援についてレビューを行った。その結果,(1)運筆に対するメンタルリハーサルを用いた内部モデルの修正(Motor Imagery Training,MI)が有効であること,(2)MIはCO-OP等の課題指向型アプローチと同程度の効果があること,(3)MIで用いられる正しい運動イメージを学ぶためのビデオは一般化可能であるため,学校現場でも実践しやすい介入法であること,(4)MIによる運筆の改善と負担軽減にICT機器の活用や時間制限の緩和といった環境調整を組み合せることがDCDの手書き支援に必要であること,の4点が明らかになった。

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