口腔疾患と全身とのかかわり -口腔ケアの重要性について-

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タイトル別名
  • Relationship between Oral Diseases and Systemic Conditions

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従来より糖尿病,血液疾患等の全身疾患あるいは妊娠等が歯周組織に影響を及ぼすことが知られていた。しかしながら,近年,口腔領域の2大疾患であるう蝕ならびに歯周疾患が全身の健康に影響を及ぼすとする論文が多く報告されている。特に,口腔環境と嚥下(誤嚥性)性肺炎発症との関係をはじめ,循環器疾患,糖尿病,低体重児出産,乳癌治療および骨粗鬆症に投与されるビスフォスフォネート薬剤による顎骨壊死などが注目されてきている。さらにインフルエンザ,バージャー病,口腔癌等との関係を論じた論文が散見されるようになってきた。これらのことより,近年,う蝕ならびに歯周疾患の発症を防ぐことにより口腔環境を良好に導き,全身への影響を少なくする目的で口腔ケアの重要性を再確認するようになってきた。そこで本論文では口腔領域の特殊性および口腔領域の2大疾患であるう蝕と歯周疾患の特徴を述べるとともに,これらの疾患と関連が重要視されている疾患を述べ,併せて口腔ケアの重要性を述べる。(著者抄録)

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