生涯生産性を高める哺育・育成からのスマート酪農を目指して

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  • ショウガイ セイサンセイ オ タカメル ホイク ・ イクセイ カラ ノ スマート ラクノウ オ メザシテ

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わが国の経産牛頭数を安定化させるためには育成段階の損耗を低減すべきであり,特に哺育期における損耗低減は解決されるべき重要な課題である。国内の約70%の後継牛を生産する北海道において,哺育牛の高死亡率による損耗を改善することが極めて重要である。最近では,酪農経営の大規模化に伴い哺育部門の分業化が進んでおり,北海道内出生の年間約20万頭の乳用雌子牛のうち約24%が預託哺育牧場で育成されていると推計される。健全な哺育管理は,この期間の損耗を直接的に低減するだけではなく,経産牛の生産供用年数延長に対しても間接的に正の影響をもたらす可能性がある。北海道の酪農地帯では労働力不足は深刻な状況にあり,預託哺育牧場において経験的に未熟な被雇用者でも体調不良個体を早期に発見し疾病に対する早期対策を可能とするようなスマート化技術の現場ニーズは今後高まるであろう。健康状態に関わる生体指標を用いて,群飼育の哺育牛の中から体調不良個体を早期に検出する技術の開発が必要である。

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