人工衛星「しきさい」を活用した那智の滝上流域の水源涵養機能に関する研究
書誌事項
- タイトル別名
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- A Research on Evaluation of Headwater Conservation Function of Forests in the Upper Stream Area of Nachi Falls Utilizing the Satelite“Shikisai”
- ジンコウ エイセイ 「 シキサイ 」 オ カツヨウ シタ ナチ ノ タキガミ リュウイキ ノ スイゲンカンヨウキノウ ニ カンスル ケンキュウ
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説明
紀伊半島南部に位置する和歌山県那智勝浦町の那智山周辺は,2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産(文化遺産)に登録された熊野那智大社や那智の滝などの観光資源を有し,古来より多くの人々の信仰を集めている。また,那智の滝上流域は,那智原始林を始めスギ,ヒノキを中心とした人工林が広がり貴重な自然環境が保護されているとともに熊野那智大社の神域として信仰され,人の立ち入りが制限されている。このように人の立ち入りが困難な場所において,豊かな自然が育む水資源の確保を目的とした効果的な方策を検討するためには,森林の状況を把握することが重要である。そのため,広域の森林状況を効率的かつ定期的に観測が行える人工衛星データの活用を検討した。 今回,流域スケールという広域なエリアでも観測可能な衛星画像を用いたリモートセンシングにより森林活性度や森林の水分状態を把握する手法を研究した。本稿では,那智の滝上流域における森林活性度と蒸発散量を算出しその関係を検討したので紹介する。
収録刊行物
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- 水利科学
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水利科学 65 (6), 36-57, 2022-02-01
一般社団法人 日本治山治水協会