Estimation of fetal body weight by coronet width measurement using ultrasonography in prepartum Japanese Brown cows

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  • 妊娠末期の褐毛和種牛における胎子蹄冠部幅測定による胎子体重の推定
  • ニンシン マッキ ノ カツモウ ワ タネウシ ニ オケル タイコ テイカンブハバ ソクテイ ニ ヨル タイコ タイジュウ ノ スイテイ

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Abstract

本論文は妊娠末期の胎子の蹄冠部幅を測定し,出生子牛の体重を推定する方法により,難産リスクを回避することを目的とした。最初に褐毛和種牛22頭を供し,出生直後の子牛体重と蹄冠部幅を測定した。このうち11頭は携帯型超音波画像診断装置を用いて,肢蹄冠部幅を水浸法で超音波測定値(エコー値)を計測した。その結果,新生子牛の蹄冠部幅[X](エコー値)と体重[YBW]との関係からYBW = 1.3658X - 41.136 (r2 = 0.9105,p < 0.001)の換算式が得られた。また,子牛の蹄冠部幅の分布における第3四分位の値を求め,その値(60.2mm)を高難産リスク基準値とした。試験した22頭のうち3頭は死産であり,そのうち2頭は高難産リスク基準値よりも大きい蹄冠部幅(それぞれ61.6mmと62.0mm)であった。次に妊娠末期の褐毛和種牛7頭の胎子の蹄冠部幅を経直腸超音波検査で計測し,今回作成した換算式を用いて胎子体重を推定したところ,7頭のうち2頭の蹄冠部幅(それぞれ60.6mmと60.4mm)が高難産リスク基準値以上であった。そこで胎子が大きいと判断し,分娩を誘起して難産を回避することができた。結論として,妊娠末期に経直腸超音波検査で胎子蹄冠部幅を測定し,換算式から胎子体重を推定することができた。この方法を使って分娩前に高難産リスク牛を特定すれば,難産を回避するための方策を講ずることが可能であることが示唆された。

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